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『死神の精度』/文芸春秋刊
伊坂幸太郎著
定価:1500円(税込)


おもしろいです、これ。
主人公が死神なんですけど、「黒いマント着てて大きな鎌を持ってるガイコツ」っていうようなのではありません。

死神は、ごくごく普通の人間になりすまして、あらかじめ決められたターゲットに接触します(もちろん、ここでいう「ターゲット」っていうのは、近々死ぬことになってる人間です)。
そして、ターゲットの様子を色々観察して、最終的に「可」にするか、「見送り」にするかを決定する。
これが、死神の仕事。
そういう設定になってます。

「可」という報告を死神が本部にすると、ターゲットのもとに死神が派遣されてからちょうど8日目に、何らかの事情でターゲットは死ぬことになります。
どんなふうにに死ぬのか、死神には知らされません。
死神はターゲットが死んだのを見届けてから自分の世界へ帰ります。


主人公は、「千葉」という名前で呼ばれる死神。
彼が仕事をするときは、なぜかいつも雨が降るらしいです。
人間界に降りてこられるのは仕事のときだけなので、人間界に派遣されると、ここぞとばかりに音楽を聴きまくります(笑)。
どうやら、向こうの世界には音楽というものがないようです。
だからでしょうか、死神たちのほぼ大半は音楽好きなようで、CDショップの視聴コーナーに入り浸ってます。
「仕事の合間に音楽を聴く」のではなくて、「音楽を聴く合間に仕事する」って感じ(笑)。
なんだかとぼけた死神ですよね。


そんな死神の「千葉」が出会った6つのエピソードを描いた連作小説。
伊坂幸太郎の小説を読んだことがある人はわかると思いますが、とにかく一風変わった世界観がおもしろくて、ぐいぐい引き込まれちゃいます。


『オーデュボンの祈り』『ラッシュライフ』といった長編を読んで、「うまい人だ」と思ってましたが、短編も読ませてくれますね!


村上春樹の世界観にハマった人は、まず間違いなく伊坂幸太郎ファンになるでしょう。
ちなみに、私も村上春樹ファンです(笑)。


はじめて読んだ伊坂幸太郎の本っていうのが『ラッシュライフ』。実は、伊坂幸太郎って作家をそのときはよく知らなくて、帯と装丁に惹かれて何の気なしに買ったんです。
文庫だったので、お手軽感もあったし。
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ものすごくおもしろかったのは、ラッキーな誤算でした(笑)。
『ラッシュライフ』は、一度読み終わった後、すぐに読み返しても違った楽しみ方ができます。
「なるほど、そういうことか!」
って、いろんな疑問とかがほどけていく感じですね。
何度読んでもおもしろいです。


調子に乗って、デビュー作『オーデュボンの祈り』をすぐに買いました。
これまた、デビュー作とは思えないほどの完成度!
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不思議な島、未来を予知する案山子、うそつきの画家・・・。
登場するものすべてが不可思議です。
それを単なるファンタジーではなく、あくまでも淡々とシュールに描いている。
そこがこの作家のすごいところだし、注目すべき点だと思います。


さて、今日も力説してしまいました・・・(笑)。


『死神の精度』は、短編なので、本が苦手な人でもチャレンジしやすいと思います。
ちなみに、第57回日本推理作家協会賞受賞作です。

興味がわいた方、ぜひ読んでみてください。
個人的には、
『オーデュボンの祈り』『ラッシュライフ』『死神の精度』の順で読むのがオススメです。

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