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樹海を舞台に、4つのエピソードを交錯させつつ展開していくオムニバス・ムービー。
2004年東京国際映画祭 日本映画・ある視点部門 作品賞・特別賞受賞作品。

『樹の海』
監督:瀧本智行
出演:萩原聖人、井川遥、池内博之、津田寛治、塩見三省、余貴美子、大杉漣、小嶺麗奈、小山田サユリ、中村麻美
公式HP:http://www.bitters.co.jp/kinoumi/index.html


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闇金融を営むタツヤの携帯に、夜逃げしたはずの客・北村今日子から電話がかかってくる。
自殺しようと樹海に足を踏み入れたものの、足をくじいて動けなくなってしまったというSOSだった。
顧客を逃したくない一心で、樹海に足を踏み入れ、今日子を探すタツヤの脳裏に、忘れかけていた感情が次々と甦る・・・。

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暴力団にそそのかされて5億円もの公金を横領し、口封じのために殺され、樹海に遺棄された朝倉は、奇跡的に一命はとりとめたものの、樹海から出て行けば犯罪者として逮捕されるか、逃げ回るしか道はない。
行き場を失い、樹海の中を歩き回っていると、今まさに自殺しようとしている中年男に出会ってしまう。


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サラリーマンとして、平凡な生活を送る山田の前に、三枝という探偵が現れる。誘われた居酒屋の席で見せられた写真には、若い女性と自分が笑顔で写っていた。山田には、その写真にも女性にもまったく見覚えがない。しかし、その女性はこの写真を持って樹海で自殺したのだという。


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それまでのキャリアも何もかも捨て、元ストーカーの映子は郊外の駅の売店でひっそりと働いている。働き始めて2年の月日が経ち、映子の心も徐々に癒され始めていた。
そんなある日、映子がストーカー行為を働いていた相手が売店に訪れる。
映子の心は波立つが、相手は映子のことを覚えていなかった。ショックを受けた映子は、自殺しようと樹海に向かうが・・・。



さわりだけ書くと、「なんて暗そうなストーリーなんだ」って思うかもしれません。
私自身も、最初にタイトルを聞いた時、ホラーかと思いましたよ(笑)。
ポスターも、深く樹が生い茂る樹海をバックに、切実な表情を見せる4人の俳優たちが写ってるものでしたしね・・・。


実は私、ホラーってホントにダメなんです。
一度、若気の至りで『リング』と『女優霊』を立て続けに観てしまい(映画館ではなく、DVDでしたが)、怖さのあまりひとりでいられない日々が続きました(-x-;)
あのころは、部屋にテレビがあるのも怖くって、モニターを壁側に向けたりしてましたね~。
「こうしとけば、さすがに貞子も出てこられないだろう」みたいな(笑)。
アホですね・・・。

ホラー苦手なのに観ちゃったってのは、夏休みで友達の家でみんなでマッタリしてたときに、先輩が借りてきちゃったんですよ・・・。
で、上映会することになっちゃって。
必死で抵抗したんですけどね、結局観るはめになってしまった(泣)。


この映画も、わりと話題作だったので、気にはなってました。
でも、てっきり幽霊の話だと思い込んでたので映画館で観る勇気が出ず、見逃してしまい・・・(^ー^;)
観た人に聞いて、ようやく誤解だとわかったので、借りてきました。
もうレンタル出てたんですね、早いなー!


この映画の成功の秘訣は、若手でもかなり実力派の役者を揃えたってところにあると思います。
たとえば、金融屋を演じた池内博之。北村今日子を探して、樹海の奥へ奥へと向かっていきます。道中ずっと、北村今日子と携帯電話で話をしている(というよりも、ほぼ一方的にしゃべってる)んですが、相手の声は私たち観客には聞こえません。
観客が聞けるのは、池内博之のセリフだけ。
要するに、一人芝居なんです。
これがけっこう見応えあります。


公金を横領したあげくに殺されそうになった朝倉を演じているのは萩原聖人ですが、彼もやっぱりほぼ一人芝居。
ほぼ、というのは一応話しかける相手がいるんですけど、死体なんです。
このエピソードは、結構せつない話でしたね。


一人芝居ばっかりだと単調になっちゃうんですけど、そこにサラリーマン山田と探偵三枝の居酒屋シーンが挟まることで、うまくバランスをとってました。
津田寛治と塩見三省って役者の掛け合わせも絶妙じゃないですか?
このエピソード、私的にはわりと好きです。


井川遥が演じてた元ストーカーの女性については、ちょっと心理描写がわかりにくかったかな。
いまいち行動に説得力がないんですよね。
でも、手袋って小道具を使ったのはわりと良かったかも・・・。


どのエピソードも、最後にちょっとだけ未来が開けるような感じがあります。
後はその人次第、というような。
劇的な展開はないので、映画にそういうことを求める人が観るとがっかりしそうですね。
心理描写だとか、役者の演技に注目して観たいという方にはおすすめです。


それにしても、樹海をテーマにしてこんな映画をつくるなんて。
すごい目のつけどころですね。
ある視点部門の作品賞受賞ってのは、納得です。
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